ブランクのある潜在看護師が人材不足を救う

看護師の仕事は肉体的にも精神的にもハードで、不規則な勤務が多いのが実情です。そのため、結婚や出産、介護などを理由に退職する人は少なくありません。特に、ここ数年のコロナ禍は医療従事者にとって大きな試練でした。感染者や濃厚接触者が出勤できない中、限られた人数で業務をこなす必要があり、常に人手不足の状況だったからです。

もともと人手不足だったところに輪をかけて不足に陥ったことから、より一層潜在看護師に目を向けられることとなります。結婚や出産などで看護師を離れていた人に、もう一度医療の現場に戻ってきてもらうよう政府が働きかけているのです。そこでブランクがある人の中には、看護師として復帰した人もいます。しかし、看護師の仕事は、資格さえあればいいというものではありません。

医療技術が日々進歩していることから、技術も経験値も必要です。また、新しい知識を吸収しようとする柔軟な姿勢も欠かせません。昔はこうだったからと自分のやり方を押し通すのも良くないでしょう。復帰するのはとても勇気のいることで、いきなり何もかもできるわけではありません。自分の技量を過信せず、まずは無理のない範囲で働き始めることが大事です。

まずは非正規の短時間から始め、慣れとともに常勤になるなどステップを踏んで復職するのが一つの方法と言えます。周りもブランクがあることを理解し、まずはできることから仕事をお願いするのが良いでしょう。新人の育成と同じようにブランクのある看護師を育成することは、人材不足の医療の現場を救うことにも繋がります。